みなさんこんにちは
沖縄高校野球情報局です。
2020年も残りわずかとなりました。
拙い文ではありますが、2020年の沖縄高校野球界を振り返っていきたいと思います。
今年は新型コロナウイルスが流行した一年となり、新型コロナウイルスの影響はこれまでの生活形式を大きく変えた1年となった。高校野球も例外ではなく、センバツと夏の甲子園が中止となり(センバツは代替大会を開催)、県内で行われた公式戦も春季大会は無観客で開催され、夏季大会、秋季大会も一般客の入場を禁止とし、万全な新型コロナ対策を講じるなど例年とは大きく違った1年となった(今年は現地での観戦は1試合もなく、注目選手の選出は大会成績や下級生時の成績等を元に決定)。そんな中でも県内の高校球児を応援するために指導者の有志が「ああ栄冠は君に輝く」を歌唱する動画が話題となった。
ここから各大会の開催状況について簡単にまとめていく。
春季大会は新型コロナウイルスが流行した影響で各地で中止が相次ぐ中全国で唯一の開催となったが、大会は準々決勝終了後に新型コロナウイルス感染拡大の影響で県立学校の臨時休校が延長されたことに伴い、大会が打ち切りとなる異例の事態となった。
夏季大会は例年より登録人数を拡大し、保護者も準々決勝までコロナ対策を十分に行った上で入場を認めるなど春季大会より規制を緩和して行われた。(県独自の緊急事態宣言により準決勝・決勝は部員を除き無観客)
秋季大会はシードを決める新人中央大会が中止となったため全チームノーシードからのスタートとなり、引き続き全試合原則無観客で開催とはなったが無事に決勝まで終えることができてよかったと思う。
2020年の県内の主要大会の結果は以下の通り
春季大会
(大会は準々決勝で打ち切り)
ベスト4
ベスト8
夏季大会
優勝
準優勝
KBC未来沖縄
ベスト4
日本ウェルネス沖縄 美里工
ベスト8
秋季大会
優勝
準優勝
具志川商
3位
4位
与勝
ベスト8
このようにして結果をまとめていくと、大会ごとにベスト8以上の顔ぶれが大きく変わるのは近年の沖縄らしいといえる結果となった。その中でも印象に残ったのは夏季大会優勝の八重山を挙げる。1回戦を除いてリリーフ登板し、試合の流れを呼び込んだエース砂川羅杏の投球や強打と持ち味を見せつけた。また、投手層の厚みと強打で勝ち上がった美里工、古波藏の熱投が光った沖縄水産などが印象に残ったチームとなった。
今後に期待が持てるチームとして2020年の主要大会で唯一3大会連続でベスト8以上に残った日本ウェルネス沖縄や夏季大会準優勝メンバーが多く残るKBC未来沖縄、右の3本柱が軸となる沖縄尚学、好投手山城擁する興南、県立校で上位に残った具志川商、宮古、与勝、沖縄水産などが挙げられる。
しかしながら課題もあり、2018年の秋季大会は65チームが参加していたが、今年は55チームにまで減少し、連合チームで参加した学校は10校あり、単独参加した学校も51校中18校が登録上限の20人に満たず、他校から部員を借りて参加する学校も見られた。
(詳細は以下のリンクをご覧ください。)
このことから沖縄高校野球界は大きな正念場を迎えているのではないかと思う。また、6年連続でセンバツ一般枠内定圏内の秋季九州大会ベスト4に残ることができないといった事態となっている。2年連続で21世紀枠の九州推薦を勝ち取ってはいるものの、選考委員会当日までどこが選出されるか読めないため、来年の秋こそは一般枠でセンバツ出場を勝ち取ってほしいと願うばかりだ。
そして、これまで来年はセンバツと夏の甲子園が開催される前提で話を進めてきたが、現状のままだと来年高校野球の試合が開催できるかは予測がつかず、大会が開催できたとしても一般の観客を入れて高校野球の大会を開催することは困難だと考える。沖縄は離島が多いという地理的条件(飛行機の移動等)で一般の観客を入れての開催は当分ないのではないかと考えているが、大会を最後まで開催することを考えると仕方ないことなのではないかと考えている。
参考 感染拡大防止対策ガイドライン
http://www.kouyaren-okinawa.jp/yoko/compe/49_3guideline.pdf
来年は高校野球の通常開催に向け、まずは新型コロナウイルスの収束を願うばかりである。そしてセンバツ、夏の甲子園が開催された時には県勢が上位進出することを期待したい。